現在、YouTubeの利用ユーザーは月に20億人を超えています。
エンタメとして視聴されることが多いものの、マコなり社長をはじめとしたビジネス系YouTuberも台頭し、近年ではビジネスとして目に見えた結果を出す方も増えています。
その結果、現在YouTubeはビジネスにおいても非常に重要な市場と見なされています。
そして、これらの事象はまだまだ先駆けに過ぎず、今後もビジネスにYouTubeを組み込んで成功する個人や会社は増加していくと予想されます。
まだまだ後発とは言えませんし、クオリティが高ければ後発でも勝機があるのがYouTubeの面白さです。
この話を聞いて、自身のビジネスへYouTubeを活用したいと考えている方も多いのではないでしょか?
そこで今回はYouTubeをビジネスで活用するための基礎知識から戦略まで詳しく解説していきます。
日本のビジネスYouTube市場について
まずは日本のビジネスYouTube市場が現在どのような状況であるかについて理解を深めていきましょう。
市場規模の拡大とコンテンツの変化
総務省の調査によると、2020年度のYouTube利用率は全年代で76.4%にものぼり、過去6年間で毎年1~2%の増加傾向にあります。
日本の人口を1億2千万人と仮定すると、既に利用者数は9千万人以上を超えており、いかに大きな市場であるかが伺えます。
YouTube市場の拡大に伴い、視聴者の年齢層の幅が広がったことで(若者のメディアだったものが30~40代以上の大人も見るようになったということです)、好まれるコンテンツにも変化が生じてきました。
顕著な例としては、2019年に起こったマコなり社長や中田敦彦をはじめとしたビジネス系YouTuberの台頭です。
それまでエンタメを中心に発展してきたYouTube市場に、ビジネスや自己啓発といった大人向けのコンテンツが増加するという変化が起きました。
さらには、2020年には新型コロナウイルスの影響もあり、社会全体としてDXやオンライン化という流れが一気に加速し、YouTubeのビジネス活用という視点も強まりました。
現在、弊社が提供する動画編集サービス「hensuu(ヘンシュー)」でも、多くの企業様やコンサルタントの方からYouTube運用や動画編集のご依頼を受けています。
2021年もこの流れは加速し、ビジネスにおいてYouTubeを活用することは当たり前になっていくでしょう。
YouTubeのビジネス活用パターン
では実際にYouTubeがビジネスにどういった形で活用されているかを、事例を基に見ていきましょう。
※登録者数は、2021年3月1日現在
イヤホン・ヘッドホン専門店 eイヤホン(2011年2月~、登録者数 8.51万人)
イヤホン・ヘッドホン専門店 eイヤホンは店員さん独自の個性を生かしたイヤホンやヘッドホンのレビュー動画を配信しているチャンネルです。
レビュー動画の概要欄には紹介した商品の購入リンクを貼ることで、YouTubeから自社のECサイトへと顧客を誘導、逆にECサイトのページにはYouTubeのレビュー動画が埋め込まれていて、相互リンクになっています。
写真や文章だけではサイズ感や使用感のイメージが湧きづらい商品であり、イヤホン・ヘッドホンに強いこだわりを持つ顧客をターゲットにしているお店であることから、動画の活用に大きな意味があります。
プロホームチャンネル(2020年4月~、登録者数1790人)
プロホームチャンネルは三重県で注文住宅・リフォーム・リノベーション・店舗デザイン施工を行う工務店のYouTubeチャンネルです。
建築の専門家ならではの住宅の豆知識やルームツアーの動画を配信しています。
従来はオフラインで行われていた住宅見学会をオンラインで置き換えたルームツアーは、直に設計士の設計意図を聞きながら案内を体験できる面白い試みです。
今後はこのようなオフラインのビジネスをオンラインに置き換えるパターンは徐々に増加していくと考えられます。
また動画を見ていただくとわかりますが、登場する社長が非常に話し上手です。自分の強みをうまく生かした成功事例とも言えるでしょう。
「カーメン君」ガーデンチャンネル(2020年4月~、登録者数 22.6万人)
「カーメン君」ガーデンチャンネルは、カウボーイハットを被った園芸店長の「カーメン君」が園芸にまつわる豆知識をテンポ良く解説しているチャンネルです。
YouTubeを始めたキッカケは新型コロナウイルスの影響で園芸を始めた初心者へ園芸のノウハウを伝える接客をオンラインで行うためでした。ステイホーム需要にも合致して急速に登録者数を伸ばし、現在では彼自身がインフルエンサーになることで影響力を持ち、ガーデンガーデンの広告塔としても機能している事例です。
YouTubeのメリット!ビジネスに活用すべき理由とは
ではなぜYouTubeをビジネスに活用すべきなのでしょうか?
その理由について、これから解説をしていきます。
リーチ可能な人数が多い・層が幅広い・質が高い
まずYouTubeは先程も解説したように利用者数が多く、また利用層が多岐にわたるため、幅広いユーザーに向けて情報発信できます。
またYouTubeでは視聴履歴を基に関連動画をユーザーへサジェストしているため、関心の強いユーザーに動画が配信されやすい仕組みを持っています。
低コストから始められる
今日、YouTubeはスマホ1台から始めることが十分可能であり、初期投資をほとんど掛けなくても運用をスタートできます。また、ホームページやブログのようにサーバーやドメインの契約などがいらないため、ランニングコストを発生させずに運用が可能です。
クオリティを上げていくには、撮影機材や編集ソフトなどに投資をするか、外注を検討していく必要があります。しかし、現在では幅広い価格帯の機材やソフト、サービスが存在するため、必要に応じてコストを調整することが可能です。
成果分析ツールが充実している
YouTubeは投稿された動画に関係する様々なデータを自動で集計しており、投稿者へ無料で提供しています。
視聴回数の増減や視聴者の属性だけでなく、ユーザーがどのタイミングで動画から離脱してしまうかといったデータなども詳しく分かるため、動画の改善点についてより具体的に考察することができます。
このようにデータを基に客観的に分析を行うことで、素早く改善のサイクルを回すことができ、ビジネスの成果へと繋げられます。
Google検索の恩恵を受けられる
YouTubeはGoogle傘下の企業でもあるため、世界一の検索エンジンをもつGoogleの恩恵を受けることができます。
例えばGoogle検索では検索結果の上位にYouTube動画が表示されるため、YouTubeを普段利用していない層の流入も見込めます。
他にも有料にはなりますがGoogle広告を利用することで、条件に合うターゲットに絞って動画を広告として配信することや、関連動画に表示させることもできます。
このようにYouTubeはビジネスで活用しやすい状況が整っているため、まずは小さく始めてみることをオススメします。
YouTubeの基本戦略!成功のカギ3つ
それでは最後にYouTubeでビジネスを成功させるために、特に気をつけるべき成功のカギについて解説します。
ユーザーに刺さるコンテンツの作成と改善
まず一番大切なことは、自分の伝えたい情報に興味を持っている、必要としているユーザーに刺さるコンテンツを作成することです。
そのためにはコンセプトやターゲットを明確にし、ユーザーが求めている形でコンテンツを提供する必要があります。
例えば、エンタメ性があり視聴すること自体を楽しめるコンテンツや、情報がユーザーにとって有益であり勉強になるコンテンツなど、ユーザーにメリットのあるコンテンツを企画し、制作していくと良いでしょう。
YouTubeアナリティクスを活用した分析や、コメント欄の分析などを手がかりに、「ユーザー目線」でコンテンツを改善していくことも大切です。
自分が気にもとめていない所が、意外にもユーザーにとって魅力的であるということはよくある話です。
YouTubeというプラットフォームの理解
YouTubeというプラットフォームへの理解も、YouTubeで成功するための大切なカギです。
良いコンテンツを制作することが大前提ですが、YouTubeの仕組みを知ることで、より動画の拡散をしやすくなります。
例えばYouTubeでは視聴履歴を基に関連度の高い動画をユーザーへサジェストするため、視聴回数が急激に伸びている人気動画の関連動画に載ることができれば、登録者数の少ないチャンネルの動画でも視聴回数を爆発的に増やすチャンスがあります。
そのため常に流行にアンテナを張り、自分のチャンネルのコンセプトと相性の良い動画がヒットしていることに気づいた場合は、素早く関連動画を制作することが認知を高める近道になります。
ただし、いくら視聴回数が伸びている人気動画といえども、炎上系や批判系動画への便乗は要注意です。
特に企業としてチャンネルを運用している場合は、配信している動画がそのまま企業のブランディングに繋がるため、よく考えてから動画を配信しましょう。
YouTubeに囚われないマルチメディア戦略
YouTubeは日本でもっともメジャーな動画配信プラットフォームであるため、投稿者が続々と増えています。
そのため様々なジャンルで競合が数多く存在し、狙い通りに検索や関連動画に載せるのはなかなか難しい現状があります。
始めたばかりの方にとっては、動画をユーザーに知ってもらうキッカケづくりが一番大変でしょう。
そこで、ぜひYouTube以外のSNSなどを活用するマルチメディア戦略を採用することをオススメします。
YouTubeはリンク共有や動画の埋め込みが可能なため、複数のメディアを横断的に活用することで動画を知ってもらう入口を増やすことができます。
また特定のジャンルに特化したSNSや動画配信メディアを利用することで、YouTubeでは埋もれがちなニッチなコンテンツであっても、注目を集めることが可能です。
まとめ
YouTubeが今後もビジネスに大きく影響を与えていくのは間違いありません。
そしてYouTubeは現在ビジネスに活用しやすい状況が整っているため、今こそビジネスにYouTubeを組み込むベストタイミングです。
ぜひ今回の解説でお伝えした情報を基に、自分なりに試行錯誤を繰り返し、ビジネスを成長させてみてください!
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