YouTubeの撮影するぞ!と思ってカメラを回してみたけど、なんだかイメージと違う。
動画の撮影方法なんて勉強したことないし、どうしたらいいんだろう。
この悩みはYouTubeを始めたばかりの誰しもが通る道です。
でも大丈夫!今はスマホ一つで綺麗な動画が簡単に撮れ、コツさえ掴めば他に見劣りしない素敵な動画編集ができます。
この記事では、撮影の基礎知識や撮影時の注意点を簡単に紹介していきます。
撮影のコツを身につけて、動画制作の第一歩を踏み出しましょう!
動画撮影の基本
動画撮影の基本となるのは【企画,構成,撮影,編集,公開】となります。
今回はその中でも「撮影」に特化してコツを紹介します。
構図
1台のカメラで撮影する場合の構図には以下のパターンがあります。
構図は、視聴者に伝えたいメッセージやストーリーを表現できる手段だと言っても過言ではないほど重要です。
■ロングショット

カメラから被写体までの距離が遠く、被写体と背景を丸ごと収める構図です。
この構図はその場の雰囲気を伝えるために使用されます。
背景がキレイな場合に、特におすすめです。
■クローズアップショット

出演者の頭と顔だけを映るようにタイトにし撮影する構図です。
出演者の感情や表情を強調する、インパクトのある動画になります。
■ミディアムショット

ロングショットとクローズアップショットの中間、被写体の上半身を映すスタンダードな構図です。表情をしっかり映しつつ、動きのある演出をしたい時におすすめです。
NG構図
視聴者が不快感や違和感を覚えない構図が基本なので、以下のような構図は、避けるのが無難です。
■串刺し

被写体の後ろに電柱や木などが被写体の頭から縦に伸びているような構図を【串刺し】ショットと言います。
縁起が悪くNGとされており、また縦長のもの(人物)と縦長のもの(柱など)が重なるため、手前の被写体の印象も薄くなります。
■首切りショット

被写体の後ろに橋や窓枠などで水平線で物が首元を通る構図を【首切り】ショットと言います。
こちらも同じく縁起が悪くNGとされています。横線に目が引かれ、被写体の顔に視点が行きづらくなる点からも好ましくない構図です。

背景だけではなく、フレームにも気を付ける必要があります。
この場合、肩をフレームに入れていないので、生首のように見られる可能性があります。
アングル

構図と似た言葉ですが、被写体に対するカメラの高さがアングルです。
水平アングルは普段自分が見る景色と変わらない角度に近いので視聴者にも安心感を与えられますし、その結果、動画の内容にも集中しやすいです。
もちろん他のアングルにもそれぞれに効果がありますが、まずは水平アングルでいいでしょう。
ピント
写真と同じく、動画の撮影時も被写体にピントを合わせる必要があります。
動画の場合は被写体やカメラも動くため、ピンボケが起きやすいです。
初心者には、オートフォーカス機能が優れているスマホカメラやビデオカメラがおすすめです。また、慣れるまでは三脚などで固定し、構図を決めて撮影するといいでしょう。

手持ちで撮影する場合は、ジンバルの使用がおすすめです。
照明
映像の明るさは動画の雰囲気や印象を左右します。
あえて暗くして演出することもありますが、基本的には映像が明るいほうがと清潔感があり、見ている人に好印象をもたれやすいです。
カメラの設定を変えたり(※)、照明やレフ板を用意してと明るさを調節をしましょう。
※明るさを調節する設定は以下を使います。
F値(絞り値):カメラの絞り穴の大きさを数字で表したもの

F値が小さいと、穴が広くなり光が沢山入り、
逆にF値が大きいと、穴が狭くなり光が入りづらくなります。
シャッタースピード:カメラのシャッターが降りるまでのスピードのこと

シャッタースピードを速くすると、動いているものが止まって写ります。スポーツや野鳥の写真など、一瞬の美しさを捉えることができます。
逆に、シャッタースピードを遅くすると、撮影中に動いたものはブレとして写ります。テクニックが必要ですが、狙って使えば躍動感を生むことができます。
ISO:カメラのセンサーの光の感じやすさを数値化したもの
ISOの数値が大きいと、暗い場所でも速いシャッターが切れますが、画像のノイズが目立ちやすくなります。
逆に、ISOの数値が小さいと、暗い場所ではスローシャッターになるためブレやすくなってしまいますが、画像ノイズの少ないきれいな写真を撮ることができます。
音声
- 声が聞こえにくい
- 音割れしている
- エアコンや雨音等の環境音が入っている
これらは撮影中にはなかなか気づけませんが、視聴者のストレスになります。
また、室外で撮影の場合は周囲の音が動画内に入るのは避けられません。この時は、カメラの内臓マイクではなくピンマイクもしくはワイヤレスマイクを使うと、よりいい音質を録音ができます。
カメラの動かし方
少し中級者向けですが、ここでカメラの動かし方についても紹介しておきます。
但し、カメラを動かすとピントがずれやすいので、撮影に慣れてから挑戦してみてください。
ズーム

被写体を拡大または縮小して撮影する方法です。
スマホや廉価なカメラでズーム機能を使用すると画質が下がるため、撮影者が近づいたり、遠ざかったりしながら撮影すると良いですよ。
被写体を細かく写したり、視点を集めたい時には近づき(ズームイン)、
被写体の周りの状況を写したり、視点を散らしたい時には離れる(ズームアウト)ように使用します。
パン

カメラを左右に移動させる撮影方法です。
広い風景や人が歩いてる場面など水平に移動する様子を撮る時に使用します。
ティルト

カメラを上下に移動させる撮影方法です。
人物や縦長の被写体(例. 高層ビル)を細かく見せたい場合に使用します。
段取り

撮影そのものではありませんが、撮影と同じくらい重要なのが準備です。
撮影がスムーズに進むかどうかは、この撮影準備にかかっていると言っても過言ではありません!
各種機材
構図
アングル
照明
音声
出演者の位置
など、実際の撮影を想定して、機材や検討事項に抜け漏れがないように準備をしましょう。
準備ができたら、テスト撮影も必ず行いましょう。
スマホカメラとカメラの比較

昔は動画の撮影にはビデオカメラや本格的なカメラが必要でしたが、今ではスマホカメラでも高画質な動画が撮れます。
どちらがいいか、今回はスマホカメラとそれ以外のカメラの大きく二つに分けて説明します。
スマホ |
メリット |
・操作が簡単 ・手ブレ補正など素人が撮影するための機能が充実 ・使用中のスマホを使う場合は初期投資が不要 ・カメラに比べれば衝撃や水に強い |
デメリット |
・撮影データの管理(PCへのコピー)が面倒 | |
カメラ |
メリット | ・細かい設定で幅広い表現が可能 ・撮影データの管理(PCへのコピー)が容易 |
デメリット |
・初期投資が必要 ・スマホに比べれば衝撃や水に弱い |
カメラの種類やYouTube撮影におすすめのカメラについて詳しく説明した記事があるので、ぜひこちらを参考にしてみてください。

初心者が動画クオリティを上げるコツ
撮影の基本を覚えたあと、動画のクオリティを上げるためには撮影者・演者ともにいくつかコツがあります。
撮影者側

撮影者側のコツは主に撮影前の準備にあります。
段取りの中で一つひとつ注意していきましょう。
カットごとにカメラを固定する
撮影時にカメラを動かして色んな方向から撮影するのは、高等テクニックです。
手ブレの問題だけでなく、カメラを動かすと次々に構図が変わるため、初心者がやるととても見づらくなってしまうのです。
まずはあらかじめ決めた構図通りに、カメラを固定して撮影しましょう。
カメラの位置を動かす場合は、その都度構図を確認し、カメラを固定するのがポイントです。
1カットを長めにとる
撮影データを編集して動画を作るので、完成動画の長さの何倍も撮影しなければならないことはお分かりかと思います。が、基本的に撮影はやり直せないので、特に最初はできるだけ長めに撮っておきましょう。
編集で言葉が途切れるのを防いだり、つなぎの調整がしやすくなったり、余白がユーモアを生んだりと、メリットがたくさんあります。
演者側

動画の主役は演者です。
もちろん演者側にも大事なコツがあります。
はっきりと、大きな声で喋る
基本中の基本ですが、これがとても重要です。
緊張や照れもあるので意外と難しいですが、ボソボソした話し方の印象はよくありません。そもそも、聞き取ってもらえないこともあります。
カメラの向こう側に人がいることや何を伝えるのかを意識して喋るのがポイントです!
テンポを大事にする
「YouTube見始めたら、次々動画を見てしまって気づいたら1時間以上経っていた」という経験はありませんか?
これは動画のテンポが関係しています。
テンポがいいとストレスなく疲れることなく動画が見られるのです。
それどころか動画を見終わっても次々と動画を見進めることができます。
テンポは編集で生み出すことが多いですが、演者側の話し方によっても大きく変わってきます。視聴者側の視点を意識した喋り方を大切にしましょう。
編集を意識する

上級者向けですが、これはここまでの全てに共通します。
動画は撮影した映像が編集されて初めて完成します。編集者との協力あってこその動画です。編集が入ることを事前に想定して立ち振る舞いましょう。具体的に4つご紹介します!
・話の区切りをわかりやすく
編集者が撮影データを見た時、話の区切りをわかりやすいようにしましょう。
例えば、話の前後に手拍子音を入れると、「この音の間で一区切りつくんだ」と伝えることができます。あらかじめ編集者と連携を取っておくとさらに動画の質が上がります!
・話を被せない(2人以上の場合)
撮影中、沢山話そうと意識するとつい起こりがちです。
話がかぶっているとテロップ入れやカットがしづらく、視聴者からも見づらくなります。ワンテンポ置いて話すようにしましょう。
・声量を合わせる(2人以上の場合)
一人の演者の声が突出して大きかったり小さいと、他の演者と聞き取りづらさの差が出てきます。編集で調整はできますが、無駄な工程を省くためにも原則は揃えるようにしましょう。
・画角を意識する(これができると上級者!)
撮影中カメラが何を写しているのかを考え、どこにいると被写体の邪魔にならないのか、画角を意識しましょう。
例えば、ロケ中にお店の看板を写す時、撮影の瞬間は看板がメインです。
メインの被写体の邪魔にならないように、どこが映像として見栄えの良い画角なのかを考えながら、立ち位置を変えることができればバッチリです!
まとめ
YouTube 動画撮影の基礎やコツについて、一通り触れていきました。
おおよそ方法は理解できたと思いますが、撮影技術や知識は座学だけで理解するのは難しいです。まずは手持ちのスマホカメラから撮影にチャレンジしてみましょう。
その中で今回のご紹介した動画撮影の基本やコツを体感してみてください!