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テレワークでの「人材育成」どうすれば上手くいく?課題や対策を具体的に解説

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新人教育は、教育担当が横について教えるもの。
今まではこれが当たり前でした。

しかし、コロナの流行によってテレワークの導入が進み、人材育成の方法にも変化が求められています。

先輩が隣にいていつでも質問できる環境じゃないと、新入社員も不安なのでは?
と心配になってしまいますが、実は新入社員の8割が「テレワークに好意的」というデータがあります。(※1)

今の新入社員、特に新卒の方たちは生まれながらにインターネットに親しんでいるZ世代。
従業員満足度を高めて離職率を減らすためにも、「会うのが最善」という価値観をアップデートする時が来ているのです。

コロナ禍で新卒入社した社員の声も入れましたので、ぜひ参考にしてみてください。

(※1 参照:PRTIMES

目次

テレワークでの「人材育成」 多くの企業が抱える"よくある課題"

テレワークで対面と同じクオリティの人材育成ができるのか?
はじめはそう考えると思います。

2年以上にわたって全員がフルリモート、新卒社員も迎えた弊社の答えとしては「やり方次第で、可能」です。

しかし、テレワークと対面では働く環境が大きく違うので、対面の時と同じように人材育成をするとやはり問題が起きてしまいます。
まずはよくある課題を見ていきましょう。

「見て覚えて」は通用しない

「今から私がやって見せるするから、横で見ていてね」
働き始めたばかりの頃は、よく言われたセリフ。筆者自身、言われたこともあるし、言った覚えもあります。

対面での人材育成だと、「先輩の姿を見せて仕事を覚えさせる」というこの方法はよくありますよね。
新入社員に細かいところまで全て口頭で教えなくても、行動や発言から学んでくれたことも多いはず。

しかし、テレワークだと仕事している姿を全て見せるのはどうしても難しくなります。

たとえお客様とのオンラインミーティングに一緒に参加したとしても、先輩が手元でどんなふうに資料を探り、どんなふうに回答を導き出しているかまでは見えません。
画面越しで顔しか見えない状態だと得られる情報が少なくなってしまうのです。

対面のとき以上に、言葉にしたり、マニュアル化して教える必要があります。

新入社員

コロナ前からインターンとして少し関わっていましたが、新卒入社したのは2020年4月です。
チャットでのやり取りが急に多くなった(というよりはせざるを得なくなった)ので、質問の意図が正確に伝わる文章を作るのに苦労しました。
先輩からの説明は画面共有してもらいながら言葉で教えてもらうことが多いですが、手元が見えないぶん、たぶん説明は丁寧にしてくださっていると思います。
言葉にすることの重要性は上がった気がします。

テレワーク特有の「孤独感」

仕事をする時はパソコンの前で1人。ふとした瞬間に同期や先輩と些細な会話もできない。
どうしてもテレワークには「孤独感」がついて回ります。それが気楽だという人も少なくないようですが、つらいと感じる人には深刻な問題ですね。

他の社員と顔を合わせる機会がなく、いきなりテレワークで仕事を始めた新入社員は、オンライン上でまず親睦を深めるところから始めなければいけません。
そんな中で気軽に話すのはなかなかハードルが高く、孤独感をさらに感じやすくなるでしょう。

新入社員

特定の人にだけ話しかけたい雑談(閉鎖的な会話)が難しいというのはありますね。別にみんなに聞いてほしいわけじゃなく、同期とだけ話したいみたいな場面。
すぐに通話できるツールは導入してあるのですが、リアルタイムの忙しさが見えないし、話しかけるために何度かクリックするというステップが入るのも特に最初はハードルに感じました。

失敗しないためのポイントと具体策

「なんだかめんどくさそうだし、そんなことなら対面で教育した方がいいんじゃないか…?」
そんな風に諦めるにはまだ早い!

きちんとポイントをおさえれば、テレワークでも対面に劣らないくらいの人材育成が可能です。
やり方を変えたり機会を作ったりと、思い立ったらすぐに導入できるものが多いので、これを機にぜひ挑戦してみてくださいね。

上司・先輩が率先して“素”を見せよう

テレワークではチャットやメールの文面でのやり取りが多く、オンラインミーティングなどで直接話すのは仕事の話ばかり…。
そんな状況だとお互いがどんな人かを知り仲良くなる機会がないので、なかなか親近感が生まれません。

新入社員が言いたいことをなかなか言い出せず、気づいた時には手遅れ...とならないよう、まずは何でも話しやすい関係づくりから始めましょう。

そのためには上司や先輩の側から意識的・積極的にコミュニケーションを増やす!これが重要です。

新入社員

実際に相談や雑談を繰り返して「この人はこういう性格だから対応はこうしよう」と判断できる場面が増えていく実感があります。
時間が経てば、テレワークでもある程度「この人はこうだから〜」とわかってくる部分ではあるけど、早いうちから理解しやすい状況を作ってもらうのに越したことないなーって今になって思う。

具体的な方法をいくつか紹介します。

1on1ミーティングの実施

テレワークでは仕事をしている様子が見えないので、対面の時のように新入社員を遠くからこっそり見て「ちゃんとやってるな〜」…みたいなチェック方法はできません。
姿が見えないからこそ、新入社員の理解度や成長具合など本人から話を聞いて把握し、しっかりとしたフォローが必要です。

そのためによく行われているのが、1on1ミーティング(1対1で行う面談)。
3人以上ではどうしても、新入社員が聞き役に回りがちだからです。

そこで新入社員の今の状況や疑問点、困っていることはないかなど確認します。状況を把握できると共に、1対1でコミュニケーションをとることにより信頼関係の構築の助けになります。

頻度は、最初は最低でも月1。1回のミーティングにつき、だいたい30~60分行います。
週1・隔週・月1などサイクルを決め、定期的に実施するようにしましょう。
慣れてくれば、徐々に減らしていっても大丈夫です。

雑談も実は大切

対面の時は、休憩がてら立ち話することもよくありますよね。雑談を通して、お互いのことを知り少しずつ仲良くなる…よくある流れです。
しかしテレワークだと、そういう機会を意識して作らないと、「些細な雑談」が全くなくなってしまいます。

弊社は、毎週月曜の始業から30分間はオンラインミーティングで雑談をしています。管理職の上司はあえて不在で、20~30代の若いメンバーだけで集まり、テーマはなんでもあり。そのおかげでオンラインでの雑談に慣れて、業務中でも「最近どうよ?」みたいな話をよくします。
最初は「仕事中なのに雑談なんてしたら…」と思って気軽に話せないので、慣れないうちは強制的な雑談の時間を業務に組み込むのもアリです。

雑談ミーティングとは別の全体ミーティングでも、司会進行の上司があえて雑談から始めたりもします。
話しかけやすさが結果的には「業務上での相談のしやすさ」に繋がり、業務効率が上がっていくでしょう。

新入社員

「相談しにくい」って仕事をする上で障害でしかない。
友達とテレワークについて話した時にも、「相談しやすい環境」じゃないと、いろんな問題を自分一人で抱え込んでしまって辛くなり、結局仕事をやめてしまう。って結論になった。
でも、相談しやすいかどうかは上司や先輩の性格にもよるし、テレワークに限った話じゃないのかもしれない、とも思う。

「察して!」ではなく、とことん「言語化」しよう

表情や場の雰囲気が感じられないテレワークだからこそ、「察して!」は通用しません。
やってほしいことはしっかりと言葉にして明確に指示する。そして、仕事のやり方のコツなど「なんとなく感覚でやってきたこと」は言語化して伝える必要があります。

対面の時はただ見て覚えてもらっていた顧客対応も
「こういう質問をされたら、こういう風に返すと効果的だ」
「こういう言い回しをしたのはこういう意図があった」
など、自分が思っている以上にしっかりと言葉にしてみましょう。

少し難しいですが「感覚」をしっかりと言語化すれば相手に伝わりやすく、そして自分の頭の中で内容が明確になるので自分自身の理解もさらに深まります。

新入社員

自分が実際に何度もやらかしてるけど、逆に指示される側もしっかりと結果を言語化しないといけないと思います。
そうしないと、無駄なやり取りが発生→効率が悪くなる→ミスが起きる...みたいな悪循環に陥りがちになる。
指示されたときに「はい」ではなく「〇〇するんですね」とあえて繰り返して伝えるのも有効。

つきっきりは逆効果!自分で目指せる明確な目標を示してあげよう

姿が見えない分、新入社員の仕事の進捗がどうしても気になりますよね。
しかし、チャットやメールのコミュニケーションが主なテレワークで、いちいち細かく進捗を報告させていたら、その手間が逆に業務の遅れに繋がってしまいます。

なので、対面時に行っていた「つきっきり」のやり方ではなく、「自律型」が有効的です。

例えばこんな感じ。
始業時に今日のタスクを確認して、やってほしいことを指示し、1日の細かいスケジュールは新入社員にまかせる。終業時に今日の進捗を確認する。

この「新入社員にまかせる」が「放置」にならないよう、日頃から信頼関係を築き、フォローをしていくのが大切です。

新入社員

僕が所属しているチームでも、似たような形で行っています。
朝にタスク確認、14時か15時に経過を報告して、定時前に今日1日の進捗を報告。
朝から定時まで何も報告しないことは基本ないので、「放置されている」感じはないし、逆に進捗を何度も報告することもないのでストレスなく仕事できている。

時にはプロの力も借りよう!Off-JTの導入

Off-JTとは?
Off-the-Job Trainingの略称。
職場や通常の業務から一時的に離れ、特別に時間・場所を取って行う教育訓練。

【具体的な例】
・セミナー
・通信教育
・外部スクール

テレワークで全てを教えるには、教育担当の社員に負担がかかりすぎてしまう…
そんな時は無理をする必要はありません。

社内のことは先輩社員が教え、
・社会的なマナー
・パソコンのソフトの使い方
など一般社会にも情報があるものは、プロの講師が行っている講義を業務時間内に受けて学んでもらうのも手です。

費用はかかってきてしまいますが、教育コストを考えるとむしろ安く済むかもしれません。

時代に合わせた方法でより良い環境へ

コロナが原因で急増したテレワーク。
実際に導入してみると、テレワークに好意的な社員も多く、コロナが収まった後もそのまま続ける企業も多いでしょう。

かといって、すべての業務や教育を「無理矢理」テレワークに落とし込む必要はありません。
業務内容に合わせて、あるいは各社員の希望に合わせて「対面」と「テレワーク」を切り替えて行えば、両方のメリットを活かして、さらに効率化できるでしょう。

業種によって、ぴったりくる方法はさまざまです。
これを機に、会社に合った一番良い方法を見つけてみるのはいかがでしょうか?

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