2022年2月18日、日本経済新聞社は自社で主催する文学賞「星新一賞」で、AIと共同で執筆した小説が初入選したことを発表しました。
星新一賞では「人間以外(人工知能等)の応募作品も受け付けます」とし、AIをどのように創作に用いたかの説明を条件として賞への応募が可能。
今回の総応募者数2,603編のうち114編、つまり全体の4%はAIが創作に関与した小説とのことです。(前年は総応募者数2,339編に対し、AIの創作関与は14編)
今回、AIとの共同執筆で入賞したのは葦沢かもめさんの「あなたはそこにいますか?」。
「作家AIの文章構成をするアルバイトの大学生が、AIとのやりとりの中にAI自身の意識がないことに気づき、作家には意識が大事だと思い至る」というAI小説を題材にした内容です。
これに対しTwitterでは「すごい!AIが執筆した小説なんて、まさに星新一の世界。」という声が多数上がる一方で、「人間にしかできない表現はなんだろう」と小説家の今後を懸念する声も見られました。
従来、技術的なハードルが高かったAIの小説執筆は、昨今の技術の進歩やAIの小説執筆サービス(AI-BunCho、AIのべりすと等)により、少しずつ浸透が進んでいます。
AI技術の発展に期待が集まる一方、小説業界でも淘汰が発生するのかそれとも共存していくのか、今後の展開に注目です。