宮城県仙台地裁は2021年11月16日、映画を無断で10分程度にまとめた動画をYouTubeへアップロードし広告収入を得ていたとして、著作権法違反の疑いで2021年6月に逮捕されていた３名に対し有罪判決を下しました。
判決内容は以下
被告A（主犯格）：懲役2年、執行猶予4年、罰金200万円
被告B ：懲役1年6ヶ月、執行猶予3年、罰金100万円
被告C ：懲役1年6ヶ月、試行猶予3年、罰金50万円
3名は2020年6〜7月の間、東宝株式会社が著作権を所有する「アイアムアヒーロー」や日活株式会社が著作権を所有する「冷たい熱帯魚」などを無断でナレーションを入れ10分程度に編集した上でYouTubeへアップロードしたとして、著作権法違反の罪で起訴されていました。
3名は著作権侵害の申告を行ったことがある映画会社をリストアップし、それを避けてコンテンツを作成していたとのこと。
今回の件には、海賊版コンテンツの対策を目的に2002年に設立された「コンテンツ海外流通促進機構（CODA）」がとりまとめを行い摘発にいたりました。
判決に対してCODAは以下のコメントを出しています。
”今回の判決は妥当であり、「ファスト映画」という著作権侵害のさらなる被害の拡大を防ぐための大きな成果として捉えています。クリエイターらが時間、労力、費用をかけて制作した著作物を無許諾で利用し、広告費などから暴利を得る行為は決して許されることではありません。今後とも引き続き「ファスト映画」をはじめとする日本コンテンツの不正利用の一掃と著作権の適正な保護に努めてまいります。”
引用：CODA公式サイト
今回の件で「ファスト映画」のチャンネルは大量に削除されていますが、映画以外にも漫画やアニメなどYouTubeでは無許可で掲載しているコンテンツがまだまだ山程あります。
チャンネルの所有者が国外に在住の場合など日本の法律では摘発が難しい場合も多く、著作権侵害の問題を解決するにはより国際的な協力が必要となるでしょう。