渋谷区とKDDIは2021年9月6日、高齢者のデジタルデバイド(情報格差)解消によるQOL(生活の質)向上を目的として、65歳以上でスマートフォンを保有していない渋谷区民にスマートフォンを無料で貸し出す実証事業を始めたと発表しました。
渋谷区が募集した事業参加者は約1,700人(9月6日現在)、貸与期間は約2年です。
渋谷区在住の65歳以上の高齢者43,000人のうち、スマートフォンを保有しているのは約75%。渋谷区が区民に提供しているLINEを活用した情報配信や防災アプリなどのデジタルサービスが充分に活用されているとは言えない状況でした。また、保有率が少ない背景には、「スマートフォンの操作を教わる機会が少ない」という課題もあります。
渋谷区・KDDIの両者は、今回の実証事業ではスマートフォンの無料貸与とあわせ、「スマホデビュー」のための勉強会開催や専用コールセンターの開設、参加者のスマートフォン利用状況を分析等で利用促進サポートを実施していくとしています。
機器の無料貸与と継続サポートという両輪でのサポートが高齢者のデジタルデバイドを解消し、QOL向上につながるのかどうか、実証事業の行方に注目が集まります。
【参考】高齢者デジタルデバイド解消に向けた実証事業(スマートフォン貸与)※募集終了
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kurashi/digitaldivide-sumahotaiyo.html
【出典】KDDIニュースリリース
https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2021/09/06/5369.html