2021年9月1日、内閣に新たな中央官庁「デジタル庁」が発足しました。
初代デジタル大臣は、自由民主党所属の平井卓也衆議院議員。
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デジタル庁が担うのは、これまで内閣官房IT総合戦略室が管轄してきたデジタル戦略。また、総務省と内閣府であったマイナンバーもデジタル庁の所管となります。
デジタル庁発足の基本方針が決まったのは、2020年11月。2021年5月にはデジタル庁関連6法案が成立し、9月に発足と異例のスピードで進みました。
職員は約600名で、中央省庁出身の官僚だけでなく、一橋大名誉教授で経営学者の石倉洋子氏がデジタル監を務めるなど、民間からも人材を迎えています。
新型コロナウイルス感染拡大で露呈した政府や自治体のデジタル化の遅れ改善に期待がかかりますが、発足初日に公式サイトがエラーで表示されないといった問題が発生。デジタルの最先端とも思えない公式サイトのデザインにも、一部で疑問の声が挙がっています。
また、72歳の石倉洋子氏が会見で「デジタルの専門家ではない」と発言したことにも否定的な反応がありますが、切り取り報道だとの指摘も多く、こちらの賛否は分かれています。
デジタル庁のミッションは、「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化を。」。
そのために、以下の4つの政策を掲げています。
1.デジタル社会に必要な共通機能の整備・普及
2.国民目線のUI・UXの改善と国民向けサービスの実現
3.国等の情報システムの統括・監理
4.その他(デジタル人材の育成・確保など)
デジタル庁が「DX(デジタル・トランスフォーメーション)を大胆に推進し、デジタル時代の官民のインフラを今後5年で作り上げる」という目標を達成できるのかどうか、今後に注目が集まります。