2021年8月25日、ベンチャー企業「OniGO」が東京都目黒区鷹番に宅配専門スーパーをオープンしました。店舗名は、社名と同じ「OniGO」。
OniGOは、欧米で広まっている配送専用のダークストア。日本でも実店舗を持たないデリバリー専門の「ゴーストキッチン」が増えていますが、その小売店版と言えます。
ダークストア専業は、OniGOが日本初です。
ターゲットは「世帯収入が比較的多い子育て世帯」で、都内の目黒区・世田谷区・品川区を中心に年内で25店舗、来夏までに100店舗の開設を目指すとしています。
最大の特徴は、注文から10分以内に商品が配達されること。
店舗から半径約1kmが配送エリアで、専用のスマートフォンアプリで注文します。
10分を実現するために配達員を時給1,500円の固定給で確保。配送料が300円のため、1時間に3回の配達で計算すると赤字ですが、商品販売の粗利でカバーする計画です。
商品は生鮮品やお菓子、冷凍食品、ドリンク、日用品など約1,000アイテム。一般のスーパーの10分の1程度ですが、むやみに品数を増やすことはせず、売れ筋商品やトレンドをもとに需要を見極め、ロスが少ないようアイテムを拡充するとのこと。
なお、今後免許を得て、酒類、薬品類も取り扱う予定です。
コロナ以前は、赤字を理由にネットスーパー撤退する企業もありました。しかしコロナ禍で、ネットスーパーの利用が増加。前日までに予約がいっぱいになってしまうような状況が続いています。
そんな中、UberEatsにローソンや成城石井が出店したり、Amazonがライフコーポレーションと組んで最短2時間の配送を開始したりと、食品・日用品の即時配達のサービスが増加しています。
そこに登場した、「10分」のOniGO。CEOは、銀行出身で、企業の創業支援や成長支援を事業とするキャピタルドライブの代表取締役でもある梅下直也氏。
10分というスピード感がどこまでアドバンテージになるのか、消費者が配送料300円と「コンビニに行く」のどちらを選ぶのか、1kmという狭い商圏で利益を確保できるのか――
金融のプロが手掛けるダークストアが日本でも定着するかどうか、OniGOに注目が集まります。
OniGO1号店の情報：
営業時間：午前10時～午後10時
定休日：なし（年中無休）
配送料：300円（税込）
支払方法：クレジットのみ
※オープン記念として初回注文に限り、配達料無料キャンペーンを実施しています。