2022年3月6日(現地時間)、TikTokはロシアでの動画投稿・ライブ配信の機能を停止することを発表しました。ロシアで新たに定められる「フェイクニュース法」の執行を懸念したやむをえない判断とのこと。
3月4日、ロシア下院議会で承認されたフェイクニュース法は「SNSにウクライナ信仰に関する誤情報の投稿を行なったものに最大15年の禁錮刑もしくは、150万ルーブル(約135万円※)罰金を科す」という法律。当該の法律は「フェイクニュースを取り締まる」という目的で定められているものの、法律上ロシア国内においてロシア軍の行動にまつわる情報統制が可能となってしまいます。
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これを受け、TikTokは3月5日に誤った情報の拡散に注意喚起を行っていましたが、今回ロシアからの動画投稿・ライブ配信の停止を決定しました。
TikTokは「戦争の時期に、安堵と人間のつながりの源を提供できる創造性と娯楽のための出口」であるとする一方で、「従業員とユーザーの安全は私たちの最優先事項。ロシアの新しい「フェイクニュース」法に照らし、この法律の安全性への影響を検討している間、動画投稿・ライブ配信を停止せざるを得ない。」としています。
同サービスはロシアでのサービス再開時期について、「ロシアの状況を引き続き評価し、安全を最優先にサービスの完全再開の時期を決定する」としています。
非常事態時の情報発信・収集の手段として有効なSNS。
今回TikTokはフェイクニュース法を受け、いち早くサービスの制限を行ないました。また、SNS以外でもロシアに対し、様々なサービスが提供停止を発表しています。
引き続き、他SNSやサービスがどのような対応を取っていくのか注目が集まっています。